昨今、AI動画生成技術の進化は目覚ましいものがありますが、同時にAI動画への規制や倫理的なルール作りも厳しくなっています。
私がYouTube活動の初期に投稿した「日本の廃墟探索」をテーマにした動画制作を通じ、何を考え、どうAIと向き合っているのか。制作の裏側にある「こだわり」をご紹介します。
AI動画制作における「配慮」と「ルール」
私が動画制作で一番配慮しているのは、「実在しそうな地名」や「当時あったであろう雑誌・小物」をあえて曖昧にするということです。
昨今、AI動画への規制が世界的に厳しくなっているのはご存知かもしれません。
こうした現状があるからこそ、AI動画制作には細心の配慮が必要です。「既存のキャラクターを勝手に動かさない」といった明確なルール作りは、これからのクリエイターにとって当たり前のマナーになっていくでしょう。
演出の極意:幽霊を出さずに「怖さ」を作る
ホラー動画といえば、壁から幽霊が出たり撮影者を襲ったりする演出が定番です。しかし、私のポリシーとして「安易に幽霊を登場させたくない」というものがあります。
最近の主観視点(POV)ホラーでは、音の演出や怪奇現象が多発しがちですが、AI生成動画でそれをやろうとすると、単に「驚かすシーンを集めただけの動画」になり、深みがなくなってしまいます。
私が大切にしているのは、「何か出そう」という空気感です。
- ライティングの工夫: 手前を明るくし、奥の空間を暗く落とす。
- 想像力の活用: 「闇の向こうに何かいるかもしれない」という心理的な不安を煽る。
こうした「気配」の演出こそが、動画に没入感を与えてくれます。
Veoでのテクニック:プロンプトは「引き算」で考える
AI動画、特にGoogle Veoなどを使って制作する場合、カメラ制御や情報の詰め込みすぎには注意が必要です。
1シーン1事象の法則
ホラー動画において、1シーン(約8秒)に込める情報量には限界があります。私は「1つのシーンでは、1つの出来事しか起こさない」というルールを決めています。
Veoには映像を「延長」する機能がありますが、8秒を10秒、12秒と伸ばしていくと、どうしても場面の整合性が崩れ、違和感が出てくることがあります。
クレジットを無駄にしないコツ
Veo 3 Fastでの生成には1回10クレジットを消費します。
- 延長は1回まで: 納得がいかない場合は、無理に延長せず、プロンプトを練り直して新しく生成した方が、結果的にコストパフォーマンスが良くなります。
- プロンプトを複雑化しない: 「右から左へパンしながら、壁から何かが現れる」といった複雑な指示は、AIが処理しきれず表現が混ざってしまう原因になります。
指示をシンプルに保つことが、クオリティの高い映像への近道です。
構成の黄金律:恐怖のオチは「最後の一瞬」に
単に探索して終わるだけでは、AIホラー動画としての味に欠けます。私は以下のようなテンプレートで構成を組んでいます。
- 入口から潜入: 期待感と不安の導入
- 探索(廊下): 静かな緊張感
- 異変(各部屋): 小さな違和感を積み重ねる
- クライマックス: キーアイテムを映し、そこで一気に驚かせる
最後にインパクトを持ってくることで、視聴者は中盤の「静けさ」をじっくりと楽しむことができるようになります。
まとめ:90年代Jホラーのような「湿った空気」を目指して
私は映像制作を仕事にしているわけではありません。だからこそ、「こんな映像があればいいのに」という自分自身の理想を形にしたいと考えています。
最近流行りのジャンプスケア(びっくり系)も良いですが、私が大事にしたいのは90年代Jホラーのような、何もない空間に漂う不気味さです。
それは単なる「幽霊」の恐怖ではなく、人間の心理が投影された不安そのものかもしれません。
これからも個人制作ならではの自由な発想を大切にしつつ、AI動画への適切な配慮を忘れずに、制作の裏側をブログに綴っていこうと思います。

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