今回は実際に動画生成AIで失敗した例を紹介します。
作りたかった映像は、
- 男性が動画素材を確認
- 編集を始めようとする
- 照明が点滅
- 振り返る
- 赤いトレンチコートの女性が立っている
という流れでした。
しかし、生成された映像は意図した順番になりませんでした。
使用したプロンプト
主観視点でパソコンに収録された動画素材を確認する男性。
再び動画再生して編集作業しようとすると電気系統が点滅するパラノーマル現象が起きる。
パラノーマル現象がおきたあとに男性の隣には赤いトレンチコートの女性がいた。
問題点
一見すると内容は伝わっています。
しかしAIから見ると、
- 編集作業
- 点滅
- 女性が現れる
という出来事しか書かれていません。
つまり、
「どの順番で」「どのタイミングで」
をAIが自由に解釈してしまいます。
その結果、
- 女性が最初から存在する
- 点滅と同時に女性が映る
- 編集シーンが短い
などになりやすくなります。
改善ポイント① 時間の流れを書く
動画AIは
「何が起きるか」
よりも
「いつ起きるか」
が重要です。
例えば
最初は
↓
その直後
↓
数秒後
↓
最後に
この流れを書くだけでもかなり改善されます。
改善ポイント② AIが判断できる行動を書く
「編集する」
だけでは曖昧です。
例えば
- マウスを動かす
- 動画を再生する
- タイムラインを操作する
- キーボードを押す
など具体的に書くと認識しやすくなります。
改善ポイント③ パラノーマル現象は段階を作る
突然女性を出すよりも、
照明が一度だけ点滅
↓
モニターが一瞬ブラックアウト
↓
静寂
↓
女性が立っている
の方がホラーらしい流れになります。
改善版プロンプト
First-person POV inside a dimly lit editing room. A man is reviewing recorded video footage on a desktop computer. He calmly moves the mouse, scrubs through the timeline, and plays the footage while focusing on the monitor.
After stopping the video, he prepares to resume editing. At that exact moment, the room lights flicker twice, followed by a brief power fluctuation. The computer monitor momentarily goes black before returning to normal.
Everything becomes silent.
When he looks slightly to the side, an adult woman wearing a red trench coat is now standing silently beside him. She was not present before the electrical disturbance. She does not move or speak. The atmosphere is tense and unsettling, with realistic cinematic lighting and subtle paranormal horror.
この改善版で追加したポイント
| 追加した内容 | 理由 |
|---|---|
| 動画素材を確認している動作 | 編集作業が伝わる |
| タイムライン操作 | 編集シーンを認識しやすい |
| 電気が2回点滅 | 演出に段階ができる |
| モニターがブラックアウト | 異変の予兆になる |
| 静寂を入れる | 緊張感を演出できる |
| 「女性はいなかった」と明記 | 突然出現したことをAIが理解しやすい |
| 女性は動かない | 余計なアクションを防ぐ |
まとめ
動画生成AIでは、「何が起きるか」だけを書くよりも、時間の流れ・行動・演出の段階まで指定すると、意図した映像に近づきやすくなります。
今回の例では、
- Before:「点滅して女性がいる」という出来事だけを記述
- After:「編集 → 点滅 → ブラックアウト → 静寂 → 女性出現」という時系列を明確化
という違いがあります。
特にホラー演出では、「突然怖いものを見せる」よりも、「異変を積み重ねてから見せる」ほうが、AIも演出の意図を理解しやすく、より自然で不気味な映像になりやすいでしょう。
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